子持壺

子持壺という風変りな形の土器がある。大きな壺の上に小さな壺が4~6個くらい乗っかっている。まるで子供の遊びのようだ。生活上の実用品とは考えにくい。

島根県立風土記の丘に展示されている。同所発行の冊子によれば、子持壺は装飾付須恵器とされ、5世紀に出現し、6世紀から7世紀にかけピークをむかえ、8世紀に古墳の終焉とともに姿を消す。全国各地の古墳とりわけ西日本において出土する。出雲型、畿内型があり、吉備地方のものは人物像なども乗っかっている。

出雲型の特徴は親壺・子壺の底がないこととされる。地域的な特色で島根郷型、意宇型(今の松江市周辺)、能義型にわけられ、次第に意宇型に統一され、また意宇型は出雲西部(いまの出雲市周辺)にも広がっていくという。

奇異な土器だけに、記憶に残っていたが、この3月中国に旅行して杭州と上海の博物館を見て回ったのだが、ナント両博物館にそれぞれこの子持壺そっくりさんが展示されていた。大きな壺の上に子壺がいくつも乗っかっているではないか。いずれも後漢(AD25~220)の中期の出土品とされていた。中国の呉越と日本の民族的文化的つながりは想像以上に深そうだ。
 (杭州博物館)

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(上海博物館)

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  by windyspace | 2015-04-12 22:33

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